あまり特定のお店の宣伝をするのもなんなのですが、
とても良いお店だったので、
つい書いてしまいたくなりました。
吉祥寺といえば老いも若きも惹きつける街。
何と言ったって住みたい街ナンバーワンですから。
ハーモニカ横丁が有名で、
私も時々こっそりと飲みに行っております。
ただ、
あんまり注目されてくると、
何となく街の臭いが日常的でなくなってくるというか、
やや観光地化された、
作られた雰囲気を感じてしまいませんか?
まぁ、それも街のひとつの顔です。
「にほん酒や」という名の店は、
街の中心をちょっと外れた裏通りに
ちょこっとあります。
20名くらいで一杯になるくらいの店を
4名の若い男性スタッフがオペレートしています。
メニューを見て痺れましたね。
酒のメニューの出だしが
「常温か燗で美味しい酒」。
普通はメニューの8割を占める「冷酒」は、
その次にこっそりと登場します。
ややマニアックな感じのする品揃えですが、
流行に左右されないテイストが伝わります。
各テーブルには当然のように
竹炭の入った水のボトルが置いてあり、
酒を飲みながら水を飲むのは当然の顔。
ふと見回せば、
半分以上のお客様は燗酒を飲んでおられます。
「若い頃、ひどい燗酒を飲まされて、すっかり嫌いになったよ。」
という台詞を、ようやく聞かない、
知らない世代が酒を飲むようになったのですね、と
店主の高谷さんが言っておられました。
今の若い女性は、
普通にお燗酒を飲んで、
普通に「美味しい!」って言ってますよ、ですって。
こういう飲食店に出会うと、
日本酒ラブの業界人としては、
とてもとても嬉しくなります。