2014年7月25日金曜日

山水舎の研修会

今年は、日本酒販売に携わるプロの方々向けに、様々な研修会を始めました。
酒のプロが気軽に学べる場は、ありそうで少ない。
高いお金を払えば、確かにあるかもしれませんが、
もっと少人数で相互通行の学習の場を作りたいと思いました。

ひとつは、「日本酒セールススタッフ研修」。
消費者相手に、飲食店相手に、日本酒を販売する立場にいる方が、
知っておくべき常識と最新知識を学ぶ場です。
清酒の製造だけでなく、
もっと広い、やわらかい知恵を沢山学んで頂きたいと思っています。

もうひとつは「きき酒ワークショップ」。
目まぐるしく移り変わる商品の最先端を学ぶことと、
酒を表現するという作業を、参加者の共同で行おうというものです。
ワインに比較して、とかくボキャブラリーの乏しいと言われる清酒を、
もっと豊かに表現する訓練をしようというものです。

どちらの研修会も10名程度の少人数でやっていますが、
なかなか面白いです。
準備をするのは、それなりに大変ですが、
学ぼうという前向きな気持ちをもった方々と接することで、
エネルギーをもらうことができます。

根津のワインバー「TAMAYA」さんが、
素晴らしい研修ルームを提供して下さったので、
最高の環境で研修会をスタートすることができました。
有難いです。
是非、継続してゆきたいと願っています。

2014年7月13日日曜日

ジョン・ゴントナー と スティーブ山口

7月16日(水)にサマーセミナーを開催します。
セミナーのテーマと講師には、いつも頭を悩ませています。
自分の経験から培った見識と感受性・発想力を生かして、
業界に何かこれまでと違った視点から風を送りたいという気概を持っています。

毎回多くの蔵元・流通・その他の方々にご参加頂いていますが、
お忙しいなか、東北から沖縄まで、本当に遠方からもご参加頂いていることから、
皆様のご期待を裏切らぬよう、
素晴らしい学びとなって頂けるよう、
最後の一分まで、精一杯の気持ちを込めて運営を心がけています。
決して自信満々にやっているわけではありませんが、
講師の方々は、立派な人物ばかりです。
彼らの力を、参加者の皆様に正しくお伝えできるかどうか、
そこに私の仕事があると思っています。

参加者の皆様が、講師の方々と心を通わし、
また参加者の皆様同士が、志を共有し、
新しいネットワークを広げて頂ければ、
それが一番嬉しいことです。

さて、今回の講師はジョン・ゴントナーさんと山口スティーブさん。
ジョンさんは既に業界では有名な海外への酒の伝道師。
彼の先にも、彼の後にも
彼を超える情熱と知識を持ってこの仕事をしている人はいません。
改めて、ジョンさんが今の日本酒業界の現状と可能性をどのように見ているのか。
お聞きするのが楽しみです。

もうひとりの講師、山口スティーブさん。
彼のことを知ったのは、何年も前に見たNHKの「サキドリ」という番組でした。
山形の最上町という小さな田舎町でトラベル東北という旅行会社を経営する彼は、
保守的な田舎町のまさに「風雲児」。
外国人だからこそ見える、日本の田舎の小さな価値を掘り起こして、
新しい「旅のカタチ」をプロデュースしておられる様子を見て、
一度お会いしたいと思っていました。

何のツテもありませんでしたが、直接お手紙を書いて講演をお願いし、
快く引き受けて頂きました。

折角のチャンスですから、本当に良い話をして欲しいと願っています。
先月、東京で昼食を食べながら一度打合せをしましたが、
この週末には、1泊で山形まで行き、
1日半かけて、ゆっくりと意見の交換をしてきました。
また、彼が実際にどのような町で、どのような仕事をしているのか。
町の人達とどのような関係を持っているのか。
古川の居酒屋で酒を飲み、
鳴子温泉では、一緒に湯船に浸かって、
本当にしっかりと話をすることができました。

人はみんな同じ。
完全な人はいないし、
みんな悩みながら、手探りで生きています。
失敗もするし、批判されることもある。
成功の数以上に後悔することも沢山あります。

でも、そこで自分の生き方を貫くことができるかどうか。
そこにその人の魅力が生まれるのだと思います。
水曜日には、
様々な人生経験と試行錯誤に溢れたスティーブさんの人生と、
そんなスティーブさんから見た日本酒業界、
そして業界を楽しく発展させるアイデアを
色々とお話頂けると思います。
楽しみです。