2013年3月18日月曜日

寺田本家のお藏フェスタ

先月に引き続いて、千葉の「五人娘」寺田本家に行ってきました。

いわゆる藏開きというイベントですが、
この藏のイベントはそんなレベルではありません。
千葉県で一番小さい町、
人口6,000人の町に、
この日は3万人もの人が訪れるのです。
考えられない集客力です。
その秘密を見つけに行ってきました。

その日は、JRも特別列車が走ります。
私は、エコツーリズムの旅行者が主催するツアーに参加。
大型バス3台が満員の盛況でした。
朝の8時前に新宿に集合、
10時に神崎の町に到着。
15時半の出発まで存分に楽しんで下さいというツアーです。

参加者の7割以上は女性。
バスの中の自己紹介では、
「天然酵母パンに興味があって」
「麹を使ったコスメに挑戦したい」
「手造り豆腐が最高に美味しいと聞いています」
など、
複数回のリピーターの話から情報収集に余念がありません。

神崎の寺田本家がある通りと鍋店(仁勇)がある通りは、
歩行者天国になっていて、
屋台が所狭しと並んでいます。
屋台といっても、夜店の屋台とは全然違うのです。
麹を使ったクッキーだとか、
酒粕から取った酵母で作ったパンだとか、
漬け物、味噌につきたての杵つき餅。
お好みの具で、その場で握ってくれるおにぎり。
様々なバリエーションの甘酒…

「発酵の里神崎」というキャッチフレーズに引き寄せられて、
全国から、自然派の変わり者たちが、
手間を惜しまずに参加しているのです。
前菜からデザート・コーヒーまで、
何でも揃っています。
この屋台だけでも充分に楽しい。

そして、
寺田本家の藏の中では、
相変わらず藏人達が満面の笑顔でお客様の接待をしていました。
「これで悪い気持ちになる人はいないよ。」
「こんなイベント、他にないもん。」
参加者から聞こえてくる声です。

ここの藏を見ていると、
酒って何なのだろうと考えさせられます。
うまい・まずい、良い出来・悪い出来、と
品質を細かく評価することが、
何となく小さなものに思えてくるのです。

それよりも、
酒って人間にとってどうして必要なんだろう。
酒を生活にどうやって生かしていけば良いのだろう。
という、そもそも論を考えてしまいます。

すべての基本は「健康」。
健全に生きるための役に立つ仕事なのだと信じることができれば、
仕事は楽しい。
楽しい仕事なら頑張れる。
そんな良い循環を、
また、思わされた一日でした。



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