2013年3月6日水曜日

琵琶湖のワイン

日帰りで滋賀のワイナリーを見学してきました。
この10年は、和酒にどっぷりの日々だったので、
本気でワイナリーに向き合うのは久しぶりかもしれません。
新しい造り手に向き合うとき、
五感を研ぎ澄ます感覚って、なかなか快感です。

京都駅から小一時間、
栗東市のなだらかな丘陵に
ぶどう畑とともに立っている小さなワイナリーです。

果樹の畑、特にぶどうの畑は、
何か人の心をわくわくさせるものがあります。
今の時期は剪定を終えて、丸裸の枝しかないのに、
なだらかな丘陵に植わっている樹々を見ているだけで、
秋、ぶどうの実がたわわに実っている様子が目に浮かんで、
何だか口の中に唾液が溢れてくるような。

ワイナリーからは、そんな畑が一望できて、
とても美しい光景でした。



丘の上に建つ白亜のワイナリーは、
まるで美術館のよう。
とても贅沢な空間です。

山葡萄とカベルネソービニョンを交配して出来た
ヤマ・ソービニョンという品種の赤ワイン。
山葡萄の濃い色味と酸味がカベルネとどう調和するのかな、と
ワクワクしながら樽出しの11年産を頂きました。
色の美しさが素晴らしい。
若くて青がかった色味が特徴ですが、
濃い輝きがいかにも美味しそう。
思ったよりずっと柔らかな酸味と、
果実由来の甘みが、
とても快感に感じられました。
これなら東京でも売れそう。

他にもカベルネソービニョンの樽熟成、
マスカットベリーAの樽熟成を頂きました。

国産ワインは、
どうしても品質と価格のバランスに弱いと言われます。
真っ向勝負の気合いは必須ですが、
藏の個性を品種や造り、貯蔵などのなかで表現することが
とても大切だと思います。

しかし、
清酒や焼酎と違うこのワクワク感は一体何なのだろう。
ワインの持つ魔性?
うーむ。

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