日本人の感性は棄てたもんじゃないというのは、
伝統芸術の素晴らしさを見れば一目瞭然なのですが、
なかなか目の当たりにすることは少ないので、
忘れかけていたのかもしれません。
最近、歌舞伎の重鎮が続けて二人亡くなりました。
歌舞伎を初めて見たのは、
ずっと大人になってからのことなのですが、
これはショックだったなぁ。
江戸の「粋」が詰まった、
すごいのひと言では言い尽くせぬ、
素晴らしい大衆芸能だと、
本当に感激しました。
歌舞伎に限らず、
絵画にせよ、華道・茶道にせよ、
料理にせよ、工芸品にせよ、
落語にせよ、浄瑠璃にせよ…
日本の伝統文化は、素晴らしい。
でも、伝統を担う人々が、
必ず口を揃えて言うのは、
「伝統とは変わること」
「伝統とは革新だ」
という台詞です。
変化こそが、不変の形を作ってゆく。
この逆説は、
でも、誰の腑にも落ちますね。
日本酒にも、
最近、大きな変化の波が押し寄せています。
若手を中心に、
どんどん新しいチャレンジが、確実に世の中を変えています。

昨年とても驚いたこの酒は、
貴醸酒をアレンジしたのです。
La Mousson というネーミングからして、イカしてます。
こういう良い刺激が、
必ず次の革新を呼ぶに違いない。
飲んでびっくりし、
俺なら、もっとこうしたい…
と、思う人は、必ず沢山いるはずです。
私は、素晴らしいと思いました。
是非、頑張って欲しいですね。
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