一般に濃醇で甘い酒です。
昭和48年から造られてきた製法で、
それほど伝統的な製法とは言えません。
業界の人間でも、
聞いたことはあるけど、あまり口にする機会はありません。
それだけ、造っている蔵元が少ないということですね。
貴醸酒協会という団体があって、
そこに加盟していないと貴醸酒という名をつけることができないという事情もあるかもしれません。
ですから、
貴醸酒とは名付けていないけど、
貴醸酒の製法で造られた酒はあります。
いずれにしても、
決してメジャーな酒ではなかったし、
売れているという噂も、
あまり聞いたことがない。
ごく一部、マニアックな古酒として
世に出ている程度の酒です。
でも、私としては
にわかに注目度が高いジャンルになっています。
昨日ご紹介した滋賀の「笑四季」が、
マニア向けでない、
他の酒と同様に、
普通に飲めるジャンルの酒として世に出しました。
これは日本酒であって、日本酒でない、べんべん。
もうひとつ、
広島の「華鳩」という蔵元が
とてもユニークで美味しい貴醸酒を出しています。

オーク樽に貯蔵した貴醸酒で、
酒の甘さとボディと芳醇ななめらかさに、
オーク樽の香りが実にマッチしています。
こういう生かし方があるのかと、
目からウロコの酒でした。
少し前までは、
甘口の酒が好き、なんて言えない雰囲気がありましたが、
今は、全然恥ずかしくありませんね。
それに、甘さは誰が味わっても、美味しい。
きっとこれから、
面白い貴醸酒がたくさん出て来るぞと、
私は密かに注目しています。
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